ultan.net: 登場人物

Last Updated:

07/21/2001




アブディースス Abdiesus

彼は微笑して、外に背を向けて狭間の下縁に腰を下ろした。その顔はざらざらしており、鉤鼻で、黒い肉に囲まれた大きな目があった。しかし、それは男性的な顔ではなく、むしろ醜い女の顔といってもよかった。(中略)時々、子供の目に、その子が大人になった時の悩みが表われることがあるが、執政官の顔には(本人はたぶん自覚していないだろうが)未来の罪の意識がすでに表われているのが見てとれた。--「警士の剣」第4章

「窓のない部屋の町」スラックスの執政官。執政官は独裁者によって任命され、地域の秩序を司り、独裁者の命令を実行して裁判をおこないます。セヴェリアンはアブディーススの求めによりスラックスの警士として赴任しますが、その職務は単なる死刑執行人のみならず、1600人もの囚人を抱える獄舎の管理から、法律執行における執政官の補佐役まで多岐にわたっています。

一つの城が擾乱のある地域に法の支配を強制する場合は常にそうなるのだが、法の執行が町の執政官の主要な関心事であった。彼は、それぞれ独自の司令官を持つ七つの龍騎兵の大隊を使って、城壁の外側で反乱の機会をうかがっている人々に、みずからの意志を強制することができた。--「警士の剣」第1章

スラックスの町はネッソスのはるか北方、共和国の外辺部の近くに位置しているため、独裁者の名前だけで秩序を維持するのは容易ではなく、執政官は反抗的な大郷士や折衷人に対抗するためにさまざまな政治的駆け引きをおこなう必要があります。アブディーススがセヴェリアンにサイリアカ殺害を命じたのも、このような駆け引きによるものです。

「とにかく、何をやったんだ?なぜアブディーススはきみを殺したがるんだ?なぜだ?」(中略)「このあたりに上陸した大郷士の中で、夫は執政官を支持する少数派の一人なの。他の人々は、執政官にできるだけ従わず、折衷人の間に不穏な空気を醸成することによって、独裁者にその更迭を迫ることができるのではないかと考えているの。わたしは夫を笑い物にしてしまったわ――それは、とりもなおさず彼の同志や執政官を侮辱したことになるのよ」--「警士の剣」第12章

アブディーススの命令を無視してサイリアカを逃がすことにより、セヴェリアンはさらに北方、アスキア人との戦闘地帯への逃亡を余儀なくされます。

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