ultan.net: 登場人物

Last Updated:

07/13/2002




アッピアン Appian

セヴェリアンの時代の独裁者の名前。("Lexicon Urthus" by Michael Andre-Driussi, 19ページ。実際にはウルフの "Endangered Spiecies" にある記述のようですが、手元にないため詳細は不明です)独裁者イマール以降で最初に「新しい太陽」をウールスにもたらすための試験を受けたが、失敗して去勢されたために「両性具有者」となります。独裁者になる以前は、<絶対の家>の使用人でした。

「きみはあらゆることを覚えている。だから、<紺碧の家>にきた夜のことを思い出すにちがいない。あの夜、ほかのある者がわたしのところにきた。わたしはかつては<絶対の家>の使用人だった・・・・・・だから彼らはわたしを憎むのだ。きみも憎まれるぞ。前歴が前歴だから。パエオンという人がいる。彼はわたしを教育してくれた。五十年前には蜂蜜管理官だった男だ。わたしは彼が本当は何なのか知った。なぜなら、それ以前に彼に会っていたからだ。彼はきみがそれだと・・・・・・次の人だと、教えてくれた。こんなに早くそうなるとは思っていなかった・・・・・・」--「独裁者の城塞」第25章

この訳では蜂蜜管理官だったのはパエオンとされていますが、原文を見るかぎり蜂蜜管理官だったのはアッピアンだったように思われます。またアッピアン(Appian)は「ミツバチの」を意味する "apian" に通じます。

"You remember everything, and so you must recall the night you came to my House Azule. That night someone else came to me. I was a servant once, in the House Absolute.... That is why they hate me. As they will hate you, for what you once were. Paeon, who trained me, who was honey-steward fifty years gone by. I knew what he was in truth, for I had met him before. He told me you were the one... the next. I did not think it would be quite so soon...."

かつてアッピアンが<絶対の家>の蜂蜜管理官だった頃に独裁者となるための教育をほどこしたパエオンという人物が、セヴェリアンがやって来る前に<紺碧の家>を訪れ、アッピアンにセヴェリアンの未来を告げるわけです。それではこのパエオンとは何者で、なぜセヴェリアンが<紺碧の家>を訪れることを知っていたのでしょうか?海外のメーリングリストでは、実はパエオン(Paeon)は拷問者組合の師匠のパリーモン師(Palaemon)であるとの説があります。確かにパリーモン師はセヴェリアンが子供の頃から目をかけており、罪を犯したセヴェリアンに極刑を主張するグルロウズ師らに対して、流刑を主張し、また旅立つセヴェリアンへの餞別の品として貴重なテルミヌス・エストを授けます。またペルリーヌ尼僧団の奴隷のウィノックがやや唐突に語る、パリーモン師自身が流刑の身だったエピソードも、この説と符号するように思われます。さらにはパリーモン師は実は神殿奴隷だったという説もあるようです。

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