ultan.net: 登場人物

Last Updated:

07/14/2001




アッシュ師 Master Ash

オリシアの<最後の家>に住む世捨て人。アスキア人との戦線が<最後の家>に近づいたため、ペルリーヌ尼僧団の監督尼であるマンネアの命を受けたセヴェリアンはアッシュ師を尼僧団に連れ帰ろうとします。<最後の家>は各階が未来――ウールスに「新しい太陽」が訪れず、大地が氷で覆われた未来――の異なる時点に存在している特殊な構造物です。アッシュ師自身、退化人の力により氷から逃れて別の世界に移住した人類の子孫です。従ってより正確には<最後の家>は、過去の各時点――人類の歴史上重要な時点――を観察するために造られたものと考えられます。

「きみの見ているのが最後の氷河作用だ。太陽の表面活動は今は鈍い。まもなく、それは熱をもって明るくなるだろう。しかし太陽そのものは縮小し、それに属する諸世界へのエネルギーの供給は減ってしまう。最後には、だれかがやってきて、この氷の上に立てば、太陽はただの明るい星にしか見えなくなるだろう。その人が立つのは、きみの見ている氷ではなく、この世界の大気が凍ったものだ。だから、非常に長い間残るだろう。おそらく、宇宙の日暮れまで」--「独裁者の城塞」第17章

ウールスには別の未来も存在します。緑色の男がやってきた未来はアッシュ師の未来とは異なる時間線上に存在しており、おそらくは「新しい太陽」がやってきた未来の延長です。そのため、セヴェリアンが無理やりにアッシュ師をペルリーヌ尼僧団のもとに連れて行こうとすると、アッシュ師の時間線の生じる確率は減少し、ついにアッシュ師は消滅します。

最初読んだ時は、なぜセヴェリアンが嫌がるアッシュ師を連れて行き、結局アッシュ師が消滅するにまかせるのか、やや疑問を感じました。ただ再読してみると、セヴェリアンは、アッシュ師の未来が存在するのを阻止するため、あるいは「新しい太陽」の来ない未来への時間線が消滅するのを確認するために、意識的にか無意識的か、このやや乱暴な行為を働いたのだと思うようになりました。

M: メニュー I: インデックス P: 新しい太陽 N: アッバン

管理人連絡先 webmaster@ultan.net