ultan.net: 登場人物

Last Updated:

04/13/2002




イータ Eata

拷問者組合でのセヴェリアンの徒弟仲間。徒弟の中ではセヴェリアンの次に年長ですが、セヴェリアンが帰って来た時にはまだ職人になっていなかったため、1歳または2歳年下のようです。いつも「小さい」「身軽な」イータとして描写されます。

あっという間もなく、イータが門の中に駆けこんだ。誰かが、畜生といい、リーダーと他の二人がイータの後を追ったが、その身軽さにはとうていかなわなかった。--「拷問者の影」第1章

イータはやはり一番小さく、まだ職人にもなっていなかった――何といっても、わたしが留守にしたのはたったひと夏にすぎなかったのだ。--「独裁者の城塞」第37章

独裁者となって<城塞>に戻ってきたセヴェリアンは、オウエンとドルカスを探す道連れとして、かつての徒弟仲間のロッシュとドロッテ、それにイータを召し出しギョルの川をを行き交う小船を雇い入れます。その船には老人と、マクセリンディスという名の少年のような娘が乗組んでいて、どうやらイータはその娘に一目ぼれします。

イータがわたしの腕に触った。「あの娘――マクセリンディス――に危険があると思いますか、あの船に乗っていて?」

「それほどのことはない。彼女といっしょにいれば、おまえのほうがよほど危険だ」わたしは言った。彼にはこの言葉の意味がわからなかったが、わたしにはわかっていた。彼にとってマクセリンディスは、セクラとはちがう。彼の物語が、わたしのものと同じになることはありえない。しかし、笑みを含んだ茶色の目の、あのお転婆娘の顔の背後に、わたしは<時>の回転する回廊を見たのだった。愛は拷問者にとって長い労働である。そして、たとえわたしが組合を解体するとしても、イータはやはり拷問者になるだろう。なぜなら、人間は富への軽蔑心がなければまともな人間とはいえず、人間はすべて拷問者であって、その意図のいかんにかかわらず、天性格によって苦痛を与えるのであるから。わたしは彼を気の毒に思い、船乗りの娘マクセリンディスをもっと気の毒に思った。--「独裁者の城塞」第37章

ところでこの「イータはやはり拷問者になるだろう」以下の部分はちょっと意味が通りにくいと思いませんか?原文では、"Eata would become a torturer, as all men are, bound by the cotempt for wealth without which a man is less than a man, inflicting pain by his nature, whether he willed it or not." なので、"without which""contempt" でなく "wealth" にかかる方が自然じゃないでしょうか?そうすると「イータは誰もがそうなるように拷問者となるだろう。そして富なくして一人前の男とは言えないにもかかわらず富を軽蔑することにとらわれ、望むと望まざるとによらず相手に苦痛を与える人間になるのだろう」といった訳になると思います。

なおイータとマクセリンディスのその後の物語は "The Urth of the New Sun" で語られます。

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