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09/16/2001
大郷士の娘。ドロッテが徒弟頭をしていた時期に(つまりセヴェリアンが墓地でヴォダルスと出会ったころ)拷問者組合の客人となります。
ある夜、グルロウズ師は自室に引き揚げた時に、わたしに残ってお酌をするように命じた。その時に、彼はわたしに打ち明け話をした。
「子供よ、おまえは客人のイアを知っているか? 大郷士の娘で、なかなか器量良しだ」
わたしは徒弟だから、客人とはほとんど接触はなかった。わたしは首を振った。
「彼女は陵辱されることになっている」
その意味がわからないままに、わたしは言った。「はい、師匠」
「これは婦人にとって最大の不名誉だ。男にとっても同じだがな。拷問者によって陵辱されることは」彼は自分の胸を指さして、頭をのけぞらせてわたしを見た。
(中略)
「“陵辱”というのが、最も適切な言葉だ。おまえにもわかるだろうが、そのようにして、われわれにはけ口を与えてくれるわけだ」彼は鉄製の男根でぴしゃぴしゃと掌を打った(中略)あの時、わたしは納得し、そして激しい嫌悪感に襲われたものであった。--「調停者の鉤爪」第7章
拷問者たちは数ある組合の中でも最も恐れられると同時に蔑まれているわけですが、それはこのようなところにも理由があるのでしょう。もっとも、いかなる命令にも服従する、というのは真理と悔悟の探求者の最高の奥義のひとつであるわけですが。
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