ultan.net: 登場人物

Last Updated:

11/17/2002




ジャダー Jader

スラックスの町の、東の崖の上部にあるあばら家=藁葺き小屋(ハカール)に病気の姉と石工の父親と住む少年。セヴェリアンはある事件でショック状態にあるドルカスを川縁の旅籠<雁の巣亭>で休ませた後、心乱れつつアシス川の西岸の<獄舎>に戻る途中で、アシス川の東の崖の上の貧民の住む地域に迷い込みます。

その時、そのあばら家から一人の子供がすっと出てきて、なかば大胆不敵に、なかばおずおずと、右目だけでわたしを見ながら、ひどく汚れた小さな手を万国共通の乞食の手つきで差し出しながら、横歩きをしてわたしの方に近寄ってきた。もし、わたしの気分がもっと良い時だったら、そのおずおずしながらも、しつこくねだる小僧を見て、吹きだしてしまったことだろう。ところが、そうではなかったので、わたしはその汚い手のひらに数アエスの金を落としてやった。

その子供は勇気を得て、思いきっていった。「姉ちゃんが病気なんです。とても重いんです。旦那さま」その声の響きから、これは男の子だと判断した。そして、その子は口をきく時に、首をめぐらして、まっすぐわたしの方を向いたので、左目が何かの病気で腫れてふさがっていることがわかった。その目から頬に膿が流れて固まっていた。「とても、とても重い病気なんです」--「警士の剣」第3章

その後サイリアカを逃がしたことにより自らも逃亡者となったセヴェリアンは、あばら家に立ち寄り、<鉤爪>の力でジャダーとその姉の病気を癒します。ジャダーの姉は意識を取り戻した時に見た、<鉤爪>の力で光り輝くセヴェリアンの姿を天使だと信じ、後に預言者となります。

M: メニュー I: インデックス P: 自存神 N: ジャハイ

管理人連絡先 webmaster@ultan.net