ultan.net: 登場人物

Last Updated:

06/09/2002




オアンネス Oannes

ディウトルナ湖の湖上の浮島に住む人々の守護神。

リビオは首に、骨を彫って作った魚をぶら下げていた。そして、わたしが尋ねると、これはオアンネスだと言い、私の目がその神聖なものを汚さないようにと、手で覆ってしまった。なぜなら彼は、わたしがオアンネスを信じないことを知っていたからである。オアンネスとは、この人々の<魚の神>であるにちがいなかった。

信じないのは事実だったが、オアンネスについて重要なことはすべて知っているという感じがした。彼は湖の最も暗い深みに住んでいるにちがいない。嵐になると、波間に跳ね上がるのが見えるのだと。彼は湖底の魚の飼育者であり、島の住民の魚網を満たしてくれる者であり、また、殺人者が水上に出ると、オアンネスが満月のような目をして、そばに現われて、船を転覆させるのではないかという恐怖を必ず感じるのだと。--「警士の剣」第31章

オアンネスは湖の人々のプリミティブな信仰の対象でありますが、セヴェリアンはそれが<鉤爪>の力の根源と同じものに由来するものと考えます。これは、あらゆる超自然的な力が<自存神>に由来するという、新プラトン主義的な、ある意味一般的な概念だと言えますが、一方セヴェリアンの世界では、<自存神>が(別の宇宙とは言え)物理的に存在します。<真の宇宙>つまりイエソドに住む絶対者の意思がウールスの世界に流出して、世界を形作っているからです。

ほかの宇宙がすべてその影だという真の宇宙があって、そこに遍在している一つの力があると、わたしは知っていた。この力についてのわたしの概念は、つきつめて分析すれば、オアンネスと同様に笑うべきもの(であり、真剣なもの)であるとわかっていた。わたしは<鉤爪>がその力のものだと、つまり自存神のものだと、知っていた。--「警士の剣」第31章

おそらく超自然的なものへの<信仰>もまた、かつての星間帝国の時代において<野性的なもの>として葬り去られたものでしょう。であるならば、オアンネスへの湖の住民の信仰、<鉤爪>の力へのセヴェリアンの信仰もまた、ウールスとその人々が生まれかわり、<新しい太陽>のもとで再生するための条件なのかもしれません。

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