ultan.net: 登場人物

Last Updated:

06/30/2002




春風 Spring Wind

「茶色の本」の中の「<蛙>と呼ばれた少年の物語」の登場人物。ウールスの岸辺の彼方の女王<初夏>が、庭園に咲く美しい花の汁で身ごもって生んだ王子です。後にウールスを訪れ、<春の小鳥>を孕ませ、双子の子供<蛙>と<魚>の父親となります。おそらくローマ神話の軍神マルス(Mars)と同一人物であり、<春風>という名はそこから取られていると思われます。また<春風>と<初夏>の国は火星(Mars)、ウールスでの呼び名はヴェルタンディ(Verthandi)にあったと考えられます。

<春風>が成長すると、母親は彼が野原や花や果実をとても好むのを見て、秘かに喜んだ。あらゆる植物が彼の手の下で生い茂り、彼が握りたがるのは剣ではなくて刈りこみナイフだった。だが、彼が若者に成長したときに戦が起こった。彼は槍と楯を取った。彼は立ち居振舞いが穏やかで、王に従順だった(彼は王を自分の父と信じていたし、王も自分が父親であると信じていた)ので、多くの人はこの予言は誤りだろうと思った。だが、そうではなかった。戦いの熱気の中で彼は冷静に戦い、その大胆さには充分な判断が伴い、その用心は理にかなっていた。彼ほど機略縦横な将軍はなく。彼ほどすべての職務に忠実な士官はいなかった。王の敵に対して彼が率いた将兵は、燃えさかる青銅の兵士に見えるほどに鍛えられ、彼らの彼に対する忠誠心は<陰の世界>、つまり太陽から最も遠い領域にまで、彼についていこうというほどのものだった。やがて、塔を倒したのは<春風>であり、船を転覆させたのも<春風>だと人々がいった。もっとも、それは<初夏>が意図したことではなかったけれども。--「警士の剣」第19章

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