ultan.net: 登場人物

Last Updated:

04/14/2002




イマール Ymar

彼は姿を変えて田舎に足を延ばした。すると、鈴懸の木の下で聖者が瞑想していた。この独裁者はそこにいって、ウールスが太陽を踏みつけはじめるまで、一緒に木の幹にもたれて坐っていた。派手な軍旗を持った兵隊がギャロップで通っていき、商人が黄金の重みでよろめく驢馬を追っていき、美女が宦官の肩に担がれていき、最後に一匹の犬が埃の中を小走りに通っていった。イマールは立ち上がり、笑いながらその犬の後を追っていった。--「拷問者の影」第17章

セヴェリアンの時代から千年ほど前、テュポーンの時代に生まれた(おそらく)最初の独裁者(Autarch)。「ほとんど正しいイマール」(Ymar the Almost Just)と称される。

大昔には組合に男も女もいて、息子や娘が生まれて、現在、ランプ作り師や、金細工師や、その他多くの組合がやっているように、職業的技能が身につくように育てていたということである。だが、"ほとんど正しいイマール"が、女はいかに残酷であって、いかにしばしば過酷な処罰をするかを見て、もう女性は拷問者に加えないと宣言し、そう命じたのである。--「拷問者の影」第2章

イマールはまだ独裁者になる前の少年時代に<調停者>に出会い、自分の未来の姿を予言されます。("The Urth of the New Sun" 参照) その後テュポーンの力が衰えるとともに(おそらくはイナイア老の助力を得て)独裁者になり、ウールスに<新しい太陽>をもたらすための旅に出ますが失敗します。イマールの次に<新しい太陽>を求めて旅に出た独裁者は、セヴェリアンの前任者のアッピアンまでいませんでした。

「行かない独裁者が何代も続き、彼が久しぶりにいったのだから、イマールは――話に聞いているだろうが――彼以前に行った最後の独裁者だった」--「独裁者の城塞」第31章

原文では "Ymar, of whom you may have heard, was the last before him." ですが、それではイマールの前に<新しい太陽>を求めたものが存在したかどうかははっきりわかりません。

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